まなび堂は鎌ケ谷にある学習塾、かまなびをモデルに開校しました。
これから、ブログの中でどうしてそのようなシステムになっているかを一つ一つ私なりに見つめなおしていきたいと思います。
今回は通塾無制限な理由です。
これは今までブログで何度か書いてきたように、多くの塾がとっている「授業」優先の学習というあり方におかしさを感じていることが発端となっています。
そもそも、塾の「授業」ってなんでしょう?
集団指導、個別指導、家庭教師、映像授業のどういった塾でもサービスの基本は「授業」と呼ばれるものが中心となっています。
上に挙げた集団や個別などの指導方法を1つ1つ見つめると、指導形式は違いますよね。
指導形式とは先生1人に対する生徒の数だったり、黒板を使うのか、パソコンを使うのかということです。
細かい話をすると、集団授業も先生1人に対して生徒が5人、10人、20人、それ以上、と塾によって差があります。
個別指導も先生1人に対して生徒が1人、2人、3人、それ以上、と塾によって差があります。
「授業」って形式には差がありそうです。
では、「授業」に共通していることは何なのか?
それは、「時間」の枠に縛られるということです。
1回につき●●分の授業というように、時間の枠に縛られていることが私の考える授業の定義の基本になります。
これって、塾側にとっては売り上げを伸ばす為の都合のよいシステムになっているんですね。
私がいた大手塾でもこのシステムを利用して、ことあるごとに売り上げを伸ばすためのキャンペーンがされていました。
例えば定期テスト前。
「生徒はテスト前だからたくさん勉強しないといけない」→「ではテスト対策授業を追加でたくさん受けさせよう」→「生徒1人あたり、●コマの授業を買わせて売上げアップを狙おう」。
例えば、夏休み前。
「中3受験生は受験に向けて最後の夏休み」→「学校も休みで時間もいっぱいあるから、毎日たくさんの授業を受けさせよう」→「生徒1人あたり、1日●コマ以上の授業を買わせて売上げアップを狙おう」。
例えば、入試直前期。
「中3生は受験に向けて最後の追い込みが必要だ」→「よし、ラスト1ヶ月は生徒1人あたり、●コマの授業を買わせて売上げアップを狙おう」
大手塾に入社してから退社するまで、上記のようなテーマで毎月、毎年、会議が行われていました。
私がいた大手塾では、「授業」は「売り上げ」を伸ばす為の手段というのが第一であり、それをたくさん受けた生徒の成績が伸びていようが伸びてなかろうが、まったく関係ありませんでした。
生徒にたくさん勉強させるなら、別に「授業」ではなく「自学」優先でもいいはずなんですよね。
しかし、授業優先の大手塾では「授業」を売らないで「自学習」の手伝いを優先することは悪なんです。
大手塾のお偉いさんは、「授業」を売らないで「自学習」の手伝いばかりをする働き手は求めていないんですね。
それでも、生徒の成績を上げる為にベストな手段が「たくさんの授業」を受けさせることだったとしたら私も大手塾のやり方に納得できたかもしれません。
しかし、実際の現場では「たくさんの授業」を受けさせることよりも、まず「自学」が必要な例をいくつも見てきました。
そういった例の一つが以前書いた記事である、A君の事例だったりB君の事例なんです。
特にB君のような事例では、時間という枠で縛られた「授業」って効率悪いんです。
B君の事例って、誰かが学習の方向付けをしてその進捗を小まめにチェックして、「毎日がんばってるね」って褒めて、励まして、毎日見守って、しっかり学習量を積ませることが必要なんです。
でも、時間という枠で縛られた「授業」だとその都度お金もかかって、宿題は1人でやらないといけない。
通い放題なら、宿題を1人でやるのが嫌な場合でも教室に来てやればいいんです。
授業という枠で縛られることの問題点を解消しようと思うと、通塾無制限の定額制になるんですね。
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