久しぶりに昔買った本を読み返しました。
たしか2013年頃に購入した本です。
1年に1~2回くらい読み返します。
今回この本を読み返していて、大手時代のある男子生徒を思い出しました。
私が初めてその生徒に出会ったのは彼が高3になる直前でした。
その年は人事異動で私は教室を移ったんですね。
新しく赴任する教室に初めて足を運んだ3月に、もうすぐ高校2年生を終える彼に初めて会ったと記憶しています。
彼はその教室に中3の時から通塾していたようです。
彼は授業のない日でも、ほぼ毎日塾に自習に来ていました。
高校進学してからも、高1の時からほぼ毎日のように塾に来ていたようです。
それは私と出会ってからでも同様でした。
いつも学校が終わると4時頃には教室に到着していました。
そして日によって違いはありますが、長い日は夜の22時近くまで自習をして帰るのです。
大学受験を控える高校3年生なので、塾に毎日のように自習に来るのは珍しいことではないとは思います。
ただ、彼が他の生徒と違うのは私と出会う以前の高1・2年生の頃からそのような生活をしているところです。
出会って間もない頃、「偉いな~」と私はとにかく感心していました。
しかし、出会って2,3ヶ月すると「これは厳しいかもしれないぞ」と感じるようになりました。
理由は、高校1年生からそのような生活を続けているのに過去の模試結果の成績推移がほとんど上昇していないこと。
また、私と出会って以降の模擬試験の結果もあまり変わっていないこと。
まさに彼は「勉強しているのに結果がでない」状態だったと言えます。
私は学習の成果は「量」と「質」で決まると考えています。
そして、ほとんどの生徒はまず「量」が足りていないことが多い。
逆の言い方をするならば、「量」を改善すれば成果がでることが多い。
仮に勉強時間だけを「量」の物差しとするならば、勉強時間を増やせば成果がでるケースが多いように思います。
なので、今学校のテストの成績が悪いという人はまず「量」を増やすことから取り組むことが先だと考えてよいでしょう。
ほとんどの場合、それで成果はついてきます。
ただ内容が高度(範囲が広く応用が多い)になるほど、「量」だけでは成果が出づらくなるように思います。
例えば大学受験のように。
中学生ならば、学校の定期テストよりも高校入試問題のほうが「量」だけで成果が出にくくなるように思います。
ただ、ほとんどの生徒は「質」を考えるまえに「量」が足りていないことをもう一度繰り返しておきます。
話を先ほどの高3男子に戻します。
私からみて彼は時間という物差しで見た「量」は十分だったしそれ以上増やせないように感じました。
明らかに勉強の「質」に対して意識を変えさせる必要があるように思えました。
彼について語り続けると話が長くなりそうですね。
彼のその後がどうなったかはまたの機会に話したいと思います。
この本は勉強の「質」について分かりやすく書いてあります。
学習塾の現場で働いている人なら多くの人が気づくようなことが、この本には分かりやすい文章で書いてあります。
以前はこの本に出てくることと同じような内容を生徒に話したりしたんですが、この本を買ってからは「読んでみて」と家で読ませることも多いです。
私に長々語られるより、生徒も退屈じゃないでしょうから(笑)。
内容の後半は啓発本に出てくるような話も多いので、生徒が読むと「やる気」も刺激されるんじゃないかと思います。
「勉強しているのに成績が上がらない形だけの勉強」になってしまっている生徒には、この本が何かに気付くきっかけになるかもしれません。
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酒井 (土曜日, 11 11月 2017 12:11)
このブログをよんで、是非、書籍を購入して読みたいと思います。
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